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絵茶に来てくださった方、どうもありがとうございますv 時間をいきなり変えちゃったこともあって、誰も来ないかな~なんて思ってたんですが。 すぐに来てくださって嬉しかったです! ログの方は後日アップしますね♪ 拍手ありがとうございました!! バレンタインは昨日だったのですが、急にネタが思いついたので日記にアップします。 「いつ君」学園版。『八葉クラブ』に所属後。 ヒノエ視点で、ヒロインに恋愛感情を持ってます。 後日ちゃんとページを作ってやろうと思いますが、いつになるのやら。 原稿用紙で3、8枚。かなり短いです。 ※名前変換してないので、デフォルト名です!
鈍感な彼女 朝一番、学校に行くために家に迎えに来ていた唯衣は両手で小さめのプレゼントボックスを持っていた。 中身が何なのか瞬時に理解したヒノエは、ニヤリと口はしを上げる。 いや、今年もあるだろうと期待していたというべきか。 「ヒノエ先輩、おはよーございます!! クッキーです♪」 朝の挨拶をして、すぐに差し出してくる。 きっと中には彼のことを考えた、甘さひかえめのクッキーが入っているのだろう。 去年はビターチョコタルトだったが、なかなかの味だった。 年々腕を上げている少女の作る菓子はバレンタインの一つの楽しみだった。 「サンキュ。部屋に置いてくる」 「じゃあ待ってますね!」 受け取って居間を出ようとする少年にかけられた言葉。 深い意味などないのだろう。 けれど何となく嬉しかった。 ****** 「三人ともやっほー! ヒノエくん、敦盛さん。はい、義理チョコね」 部室に三人で行けば男組には可愛らしくラッピングされた四角い箱が渡される。 「私からも義理チョコをどうぞ」 朔からも上品な丸い箱をもらった。 どちらも、見るからに店で売っているもの。 そのことはいいのだが、きっぱりと告げられた言葉に苦笑する。 「二人とも、ありがとう」 敦盛はどうやら気づいていないらしく、微笑んで礼を言う。 それとも気づいていても嬉しいものなのだろうか。 「望美も朔も、そんなはっきり言わなくたっていいんじゃない? さすがに傷つくよ」 悲しそうな顔を作って言うと、望美と朔は当然とばかりに反論する。 「だって唯衣からちゃんともらってるでしょ? 本命は一つじゃないとね」 「そうよ。欲張ってはいけないわ」 二人は楽しそうに顔を見合わせて、ね~? と笑っている。 隣の話題の真中にいるはずの少女は、意味が分からずに首をかしげていた。 その様子にヒノエは密かにため息をつく。 今すぐに分かってほしいと思っているわけではないが、こうも自覚がないとさすがに困る。 ホワイトデーは覚悟してろよ、と横目を向ける。 三倍返し程度で済ますつもりなど毛頭ない。 相手に意識してもらわなければ何も始まらないのだ。 イベントは最大限に活用しなければ。 誰が見ても分かるような闘志を燃やしながら、一ヵ月先の計画を立てるのだった。 「まあ、無理でしょうけどね」 部室の隅で弁慶がポツリとこぼした言葉を聞いた唯衣は、やはり訳が分からずまた首をかしげたとか。